遺産分割協議書の書き方|不動産がある場合の注意点

遺言書がない場合、相続人全員で話し合って財産の分け方を決め、その結果を書面にしたものが遺産分割協議書です。不動産が含まれる場合、書き方を誤ると登記が通りません。

なぜ必要なのか

  • 相続登記に必要/法務局に提出します
  • 預貯金の解約に必要/金融機関から求められます
  • 後の争いを防ぐ/口約束では、時間が経つと認識がずれます

不動産の書き方が最重要です

「実家の土地建物」といった書き方では特定できず、登記手続きが進みません。登記事項証明書(登記簿謄本)の記載をそのまま転記してください。

土地

所在/地番/地目/地積 を記載します。地番は住居表示(住所)とは異なります。「広瀬町1丁目15-1」という住所と、登記上の地番は一致しないことが多いため、必ず登記簿で確認してください。

建物

所在/家屋番号/種類/構造/床面積 を記載します。

マンション

一棟の建物の表示、専有部分の建物の表示、敷地権の表示をすべて記載します。記載量が多いため、登記事項証明書を見ながら丁寧に写す必要があります。

売却して分ける場合は「換価分割」と明記する

不動産を売却して代金を分ける場合、実務上は代表者1人の名義に相続登記してから売却することが多くあります。このとき、協議書に換価分割である旨と、代金の分配割合を明記してください。

これを書かずに代表者名義にして売却し、後から他の相続人にお金を渡すと、贈与とみなされて贈与税が課されるおそれがあります。一文の有無で税負担が変わります。

形式面の要件

  • 相続人全員が参加/1人でも欠けると無効です
  • 全員の署名と実印/認印は不可です
  • 印鑑証明書を添付/発行から3か月以内を求められることがあります
  • 人数分を作成/各自が原本を1通ずつ保管します
  • 複数枚になる場合は契印/ページのつなぎ目に全員の実印を押します

相続人が遠方にいる場合は、同じ内容の書面を各自が個別に署名押印する「遺産分割協議証明書」という形式も使えます。郵送で順に回す必要がなく、実務ではよく使われます。

入れておくと安心な条項

「本協議書に記載のない財産が後日発見された場合は、◯◯が取得する」という一文です。後から預貯金や不動産が見つかった際、もう一度全員で協議し直す手間を避けられます。

特別な事情がある場合

  • 相続人に未成年者がいる/家庭裁判所で特別代理人の選任が必要です
  • 認知症などで判断能力が不十分な方がいる/成年後見人の選任が必要になります
  • 行方不明の相続人がいる/不在者財産管理人の選任などの手続きが必要です

いずれも協議を進める前の手続きが必要になり、時間がかかります。

作成は専門家との連携で

前橋不動産では、提携する司法書士と連携し、協議書の作成から相続登記、その後の売却まで窓口をひとつにまとめてお手伝いしています。売却して分ける前提であれば、まず「いくらで売れるのか」を把握してから協議に入ると、話し合いが具体的に進みます。査定は無料です。相続不動産のご相談もご覧ください。

無料相談無料査定