不動産を売却するときに必要な書類は多岐にわたります。取得に時間がかかるものもあるため、売り出しを決めた時点で揃え始めるのが理想です。
売主ご自身に用意していただくもの
- 登記識別情報(権利証)/所有者であることを示す書類。紛失している場合も売却は可能ですが、司法書士による本人確認手続きが別途必要になります
- 本人確認書類/運転免許証、マイナンバーカードなど
- 実印と印鑑証明書/発行から3か月以内のもの
- 住民票/登記上の住所と現住所が異なる場合に必要です
- 固定資産税納税通知書/毎年4〜5月に届くもの。税額の精算に使います
- 購入時の売買契約書・重要事項説明書/これが最重要です
- 建築確認済証・検査済証/建物がある場合
- 間取り図・設備の保証書・リフォーム履歴/あると買主の判断材料になります
- 住宅ローンの残高証明書/返済中の場合
購入時の契約書が最重要な理由
売却して利益が出た場合、譲渡所得税がかかります。その計算では取得費(買ったときの価格)を差し引けますが、証明する書類がないと売却価格の5%しか取得費として認められません。
1,000万円で売った場合、取得費はわずか50万円とみなされ、差額のほぼ全額が課税対象になります。相続した実家では特に見落とされがちなので、片付けを始める前に仏壇・金庫・押し入れの書類箱を確認してください。分譲時のパンフレットやローンの返済計画表が手がかりになることもあります。
当社が代行して取得できるもの
次の書類は当社がお取りします。ご負担いただく必要はありません。
- 登記事項証明書(登記簿謄本)
- 公図・地積測量図・建物図面
- 都市計画や用途地域に関する調査資料
- 上下水道やガスの引込み状況の調査
相続した不動産の場合は追加で必要です
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
- 相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明書
- 遺産分割協議書
- 相続登記が完了した後の登記識別情報
戸籍の収集は本籍地が複数の市町村にまたがると時間がかかります。提携する司法書士と連携して進められますので、相続不動産のご相談もあわせてご覧ください。書類が何も揃っていない段階でのご相談も歓迎です。
書類が見つからないときの対処
権利証(登記識別情報)を紛失した場合
再発行はできませんが、売却は可能です。次の3つの方法があります。
- 司法書士による本人確認情報の作成/最も一般的です。費用は数万円程度
- 事前通知制度/法務局から本人宛に通知が届き、返送することで確認する方法。費用はかかりませんが日数が必要です
- 公証人による認証
いずれも決済日から逆算した準備が必要なので、紛失に気づいた時点でお知らせください。
購入時の契約書が見つからない場合
取得費が売却価格の5%とみなされ、税負担が大きくなります。ただし、次のような資料が代替の証拠として認められる可能性があります。
- 購入時の住宅ローンの金銭消費貸借契約書、返済予定表
- 通帳の振込記録
- 分譲時のパンフレット、価格表
- 登記時の登録免許税の領収書
- 仲介手数料の領収書
最終的な判断は税務署によりますが、「何もないから5%で仕方ない」と諦める前に、これらを探す価値は十分にあります。金額にして数百万円の差になることもあります。
建築確認済証・検査済証がない場合
古い建物では紛失していることが多くあります。役所で建築計画概要書や台帳記載事項証明書を取得することで、代替できる場合があります。当社で取得を代行します。
書類の準備は「売ると決める前」から始められます
売却を決めてから慌てて集めると、契約や決済のタイミングに間に合わないことがあります。特に相続がからむ場合、戸籍の収集だけで1か月以上かかることも珍しくありません。
前橋不動産では、まだ売ると決めていない段階でも、何が揃っていて何が足りないかの確認からお手伝いしています。登記情報や公図の取得は当社が行いますので、費用はかかりません。まずはお手元にある書類をそのままお持ちください。

