よくあるご相談です。結論から申し上げると、「いくらで売れるのか」という共通の数字を先に用意することが、話し合いを前に進める最も確実な方法です。
なぜ意見が分かれるのか
多くの場合、対立の原因は感情ではなく情報の不足です。「もっと高く売れるはずだ」「早く現金化したい」「実家を手放したくない」——それぞれの主張の前提となる金額が共有されていないため、議論が噛み合いません。
第三者である不動産会社が根拠のある査定額を提示し、仲介で売った場合・買取の場合・そのまま保有した場合の費用まで並べると、判断材料が揃い、話がまとまることが多くあります。査定は無料ですので、話し合いの材料としてお使いください。
分け方は3つあります
- 換価分割/不動産を売却し、代金を相続人で分ける方法。最も多く、公平性が高い方法です
- 代償分割/相続人の1人が不動産を取得し、他の相続人に金銭で精算する方法。誰かが住み続ける場合に使われます
- 現物分割/土地を分筆して分ける方法。ただし分筆すると1区画が狭くなり、接道条件を満たさなくなることがあるため、事前の確認が必要です
共有名義のまま放置するのが最も危険です
結論を先送りして共有のままにすると、問題が拡大します。売却には共有者全員の同意が必要で、1人でも反対すれば売れません。さらに共有者の誰かが亡くなると、その持分がその方の相続人に分割され、権利者が雪だるま式に増えていきます。
10年後には面識のない親戚十数人の同意が必要になり、実質的に売却も活用もできない資産になってしまう——これが放置の行き着く先です。その間も固定資産税と管理の負担は続きます。
手続き面のサポート
換価分割で進める場合、代表者1人の名義に登記してから売却する方法と、相続人全員の共有名義のまま売却する方法があります。全員が県外にお住まいだと日程調整が難航するため、代表者に集約するほうがスムーズなことが多いですが、税務上の扱いが変わるため遺産分割協議書に換価分割である旨を明記するといった設計が必要です。
当社では提携する司法書士・税理士と連携し、こうした設計から売却の実行までまとめてお手伝いしています。話し合いの場に第三者として同席することも可能です。

