転勤が決まったとき、持ち家をどうするか。「いつか戻るかもしれない」という気持ちから賃貸を選ぶ方が多いのですが、先に確認すべき制約があります。
まず住宅ローンの契約を確認してください
住宅ローンは「本人が居住すること」を条件に、低金利で提供されています。転勤で家を離れ、他人に貸すことは、原則として契約違反にあたります。
ただし、転勤という事情であれば、金融機関に相談すれば認められることが多くあります。無断で貸すと一括返済を求められる可能性があるため、必ず事前に相談してください。アパートローンへの借り換えを求められる場合もあり、その際は金利が上がります。
賃貸に出す場合の現実
収支は思ったより残りません
家賃がそのまま手元に入るわけではありません。
- 管理会社への手数料(家賃の5%前後)
- 固定資産税・都市計画税
- 火災保険料
- 設備の故障対応(給湯器やエアコンの交換は貸主負担が一般的)
- 退去時の原状回復のうち貸主負担分
- マンションなら管理費・修繕積立金
これらを差し引くと、住宅ローンの返済を賄えないケースもあります。空室期間があれば、収入ゼロで支出だけが続きます。
普通借家契約では、戻りたくても戻れません
通常の賃貸借契約(普通借家)では、貸主から契約を終了させることが非常に困難です。「3年後に戻るから」と思っていても、入居者が退去に応じなければ住めません。
戻る予定があるなら、定期借家契約を選んでください。期間満了で確実に終了します。ただし家賃は相場より下がる傾向があります。
税制面の影響
住宅ローン控除が止まります
本人が居住していない期間は、住宅ローン控除の適用を受けられません。転勤前に税務署へ届出をしておくと、再入居した年から残りの期間について再適用を受けられる制度があります。手続きを忘れると受けられなくなるため、転勤前に済ませてください。
3,000万円特別控除には期限があります
自宅を売却した際の3,000万円特別控除は、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があります。賃貸に出していても、この期限内であれば適用可能です。
逆に言えば、この期限を過ぎると税負担が大きく変わります。「数年貸してから売ろう」という判断は、この点を計算に入れてください。
判断の基準
売却が向いているケース
- 戻る見込みが低い、または不確実
- ローン残債が売却額を下回る(完済できる)
- 管理の手間を負いたくない
- 3,000万円控除を確実に使いたい
賃貸が向いているケース
- 数年以内に戻ることが確定している
- 賃貸需要が読めるエリアにある
- 空室期間の支出に耐えられる
- 金融機関の了解が得られている
数字で比較してください
前橋不動産では、売却した場合の手取り額と、賃貸に出した場合の年間収支の見込みを並べてお出しできます。感覚ではなく数字で判断されることをおすすめします。転勤の内示が出た段階でのご相談が最も動きやすいタイミングです。査定は無料です。

