一棟アパート・収益物件の売却|価格の決まり方と売り時の考え方

アパートや貸家などの収益物件は、住宅とはまったく異なる基準で評価されます。買主が見ているのは「住み心地」ではなく「利回り」です。

価格の決まり方

収益物件では収益還元法が基本です。年間の家賃収入から経費を引いた純収益を、期待利回りで割って価格を算出します。

つまり、家賃収入が高く安定しているほど価格が上がり、空室が多いほど下がります。建物がきれいでも、入居していなければ評価されません。

価格に影響する要素

  • 入居率と入居期間/満室に近いほど評価が上がります
  • 家賃水準が相場と合っているか/相場より高い家賃は、退去後に下がると見込まれます
  • 築年数と構造/木造か鉄骨か。金融機関の融資期間に直結します
  • 修繕履歴/外壁・屋根・給排水の更新状況
  • 土地の形状と接道/将来的な建て替えや土地としての出口

買主が融資を受けられるかが最大の関門

収益物件の買主は、ほぼ全員が融資を利用します。したがって金融機関が評価する物件かどうかが、売れるかどうかを決めます。

特に重要なのが法定耐用年数です。木造アパートは22年、鉄骨造は厚みにより27〜34年、RC造は47年。残存年数が短いと融資期間も短くなり、買主の返済負担が増えて手が出しにくくなります。

築古の木造アパートは、現金購入層または土地値で判断する買主が中心になります。

準備すべき資料

収益物件の売却では、提示できる資料の質が価格に直結します。

  • レントロール/部屋ごとの契約者、賃料、共益費、敷金、契約日、更新日をまとめた一覧
  • 過去数年分の収支状況(確定申告書の写しなど)
  • 修繕の履歴と、直近で必要になる工事の見込み
  • 建築確認済証、検査済証、設計図面
  • 賃貸借契約書の写し
  • 管理委託契約の内容

資料が揃っていない物件は、買主がリスクを見込んで価格を下げてきます。

入居者がいるまま売れます

オーナーチェンジとして、入居者に退去してもらうことなく売却できます。むしろ入居中のほうが収益物件としては評価されます。

入居者への通知は、所有権移転後に新オーナーから行うのが一般的です。売却活動中に入居者へ知らせる必要はありません。

売り時の考え方

  • 大規模修繕の前/外壁や屋根の更新時期が迫ると、買主はその費用を差し引いて考えます
  • 入居率が高いうち/空室が増えてからでは評価が下がります
  • 減価償却が終わる前後/償却が終わると税負担が増えるため、売却を検討する所有者が多くなります
  • 相続が発生する前/共有名義になると、売却の意思決定が難しくなります

土地として売る選択肢も

築古で入居率も低い場合、収益物件としてではなく更地または土地値で売るほうが高くなることがあります。ただし入居者がいる場合は立ち退きの交渉が必要で、費用と時間がかかります。

前橋不動産では、収益物件として売る場合と土地として売る場合の両方を試算し、手残り額を比較してご提案しています。当社による買取もご相談いただけます。査定は無料です。

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