不動産売却は人生で数回しか経験しない取引です。同じつまずき方をされる方が多いため、前橋不動産が実際にご相談を受けてきた中から、頻度の高い5つを挙げます。
失敗例1|高すぎる価格で売り出してしまう
最も多い失敗です。売り出し直後の1〜2週間に問い合わせが集中するため、この時期に相場より高い価格をつけると、最大の山を逃します。反応がないまま数か月が過ぎ、値下げを繰り返した末に「長く売れ残っている物件」と見なされ、結果として当初の適正価格より安く手放すことになります。
対策/複数社の査定額を比べるとき、最高額を出した会社を選ぶのではなく、その金額の根拠を示せる会社を選んでください。比較した成約事例を提示できない査定額は参考程度にとどめるべきです。
失敗例2|相続登記を後回しにする
被相続人名義のままでは売却できません。買主が決まってから登記に着手すると、戸籍の収集から始める場合は1〜3か月かかり、その間に買主が離れてしまうことがあります。2024年4月からは登記そのものが義務化されています。
対策/売ると決める前でも、登記簿を確認しておいてください。祖父母の代の名義のままというケースは前橋市内でも珍しくありません。
失敗例3|不具合を隠して引き渡す
雨漏りやシロアリを知りながら告げずに売ると、引渡し後に契約不適合責任を問われ、修補費用や損害賠償を負担することになりかねません。売却代金を使った後に数百万円を請求される事態もあり得ます。
対策/物件状況等報告書に正直に記載し、価格に反映させるほうが安全です。責任を完全に避けたい場合は、免責にできる買取という選択肢もあります。
失敗例4|税金の特例を取りこぼす
居住用財産の3,000万円特別控除、相続空き家の特例、取得費加算——適用できる制度によって手取り額は大きく変わります。ところが売り方の順番やタイミングによって使えなくなる特例があり、契約後に気づいても手遅れです。
対策/売買契約を結ぶ前に、どの特例が使えそうかを確認してください。当社では提携する税理士におつなぎしています。
失敗例5|手取り額を計算せずに会社を選ぶ
提示された売却価格だけで判断すると、仲介手数料、解体費、残置物の処分費、売れるまでの固定資産税や管理費が抜け落ちます。最終的に手元に残る金額で比べると、順位が逆転することがあります。
対策/当社では仲介で売った場合と買取の場合の手残り額を並べてご提示しています。数字を見比べたうえでお決めください。ご相談・査定は無料です。
あわせて注意したい3つの落とし穴
複数社への一括査定に振り回される
一括査定サイトを使うと、複数の会社から一斉に連絡が入ります。比較検討の材料になる一方、各社が契約を取るために高めの金額を提示しやすいという構造があります。結果として、最も高い査定額を出した会社を選び、売れずに値下げを繰り返す——という失敗例1のパターンに戻ってしまいます。
金額の高さではなく、根拠を説明できるかどうかで選んでください。
引渡し後のトラブルを想定していない
売却は決済して終わりではありません。設備の不具合、境界の認識違い、近隣との申し送り事項——引渡し後に発覚すると、対応の責任が売主に及ぶことがあります。
付帯設備表と物件状況等報告書は、この責任範囲を明確にするための書類です。面倒がらず、正確に記入してください。「エアコンは残すが故障している」といった情報も、書面に残しておけば後の争いを防げます。
売却の目的を見失う
売却活動が長引くと、「いくらで売れるか」だけに意識が向きがちです。しかし本来の目的は、相続財産を分ける、住み替える、資金を用意するといったことのはずです。
100万円高く売るために半年余計にかかることが、本当に得なのか。その間の固定資産税、管理の手間、精神的な負担を含めて考える必要があります。期限があるなら、確実性を優先する判断も十分に合理的です。
失敗を防ぐ最短の方法
ここまで挙げた失敗の多くは、売り出す前に情報を揃えておけば防げるものです。
- 登記の名義と、境界の状況を確認する
- 購入時の契約書を探す
- 使える税制の特例を確認する
- 仲介と買取の手取り額を比較する
- 期限があるかどうかを明確にする
前橋不動産では、査定の段階でこれらを一通り整理してお渡ししています。売ると決めていない段階でのご相談も歓迎です。不動産売却の総合案内もあわせてご覧ください。

